日本語教師は人気商売?

日本語教師という職業

これから海外就職することを念頭にある人の中に、日本語教師になろうかなるまいか?と迷っている人も多いと思います。おそらく、そういう人たちは日本語教師という職業が漠然としていて具体的ではないがために、なかなか一歩足が出ないということもあるのではないでしょうか?
そこで、ここでは私の経験の中で日本語教師の何が大変だったか?というテーマを話してみたいと思います。それによって迷っている人は、日本語教師という職業のイメージが少しは具体的になるのではないでしょうか?

教師も人気商売だ

そて、では何が大変だったか?と言うと「教師も人気商売だ」ということでした。
これは学校のシステムに起因します。私が働いた学校では生徒が自分の好きな教師のクラスを選べるシステムでした。こういうシステムで、どういう現象が起こるかと言うと、人気のある教師のクラスには生徒が制限人数一杯になるまで登録されるわけですが、人気のない教師の場合はクラスの最低人数を下回ってしまい中止になるのです。なかなかシビアな世界でした。
人気のない教師はクラスを持てないことになり仕事がなくなってしまいます。当然上司からも指摘されます。ノルマを果たせない営業マンと同じような立場に追い込まれるわけです。基本的には女性教師の方が男性教師より人気がありました。というのは女性生徒は女性教師を選び、男性生徒も女性教師を選ぶ傾向にありました。女性の方がやさしいとか丁寧とか良いイメージがあるのでしょう。介護と似ていますが男性はこういうサービス業では人気がないのかもしれません。
そんなわけで教師は常に生徒たちに好かれる努力しておかなければなりませんでした。男性教師は特にです。
それゆえ、ただ単に生真面目に淡々と教えていても、生徒に飽きられるので、授業を楽しませるために生徒を笑わせるギャグの一つぐらい言えなければなりませんでした。さらにクラスメイト同士の交流を活性化させるために率先して食事会だとかボーリング、カラオケなどを企画してプライベートな時間を割いて生徒との交流に当てる教師も少なくなかったです。
教師はサービス業ではない!などと真面目な人はツッコミを入れるかもしれません。
しかし「好かれる」は「生徒と良い信頼関係を作る」こととも言えるでしょう。そういう意味では「生徒に好かれる」ことは、どんな組織に所属する教師であれ共通の大事な要素と言えるかもしれません。